帰り道を歩いて タロコ
2024年4月3日、タロコを揺るがす大きな地震が発生しました。地震が頻発する地帯にあるタロコ国家公園は、予測できない自然の力と厳しい現実に直面しています。それでも私たちは、ひとつひとつ、着実に復旧への歩みを進めています。防災力を高め、安全と持続可能性を両立させながら——すべては、人々がふたたびタロコに戻れる日を信じて。この復興の道のりは、決して短くありません。一年や二年で終わるものではないのです。だからこそ、もう一度タロコを訪れるその時には、「自然とともに生きる」リスクの認識と向き合いながら、この地の本当の姿を、深く感じていただきたいのです。かつてのタロコの風景は、変わってしまったかもしれません。でも、自然には癒える力があり、人々の思いが、それを支えてくれています。変わりゆくタロコには、今も確かに「いのち」が宿っています。そして、私たちは歩いています。帰るべき場所へと続く、その道を——。タロコ、がんばれ。私たちは、もうすぐ帰れる。