中部東西横貫公路の長春トンネルの西口を抜けて南に曲がると、絶壁を背に建てられた中国風の祠が見えます。長春祠です。中部東西横貫公路建設工事中に亡くなった212名の人たちの霊を慰めるために1958年に建てられましたが、ここは大理石と石英片岩の交じり合った地層にあたり崩落しやすいところで、1980年と1987年の二度にわたって落石が祠を直撃し、一代目の長春祠は全壊してしまいました。現在の長春祠は1997年に再建されたものです。祠の下を落ちて流れる滝は「長春滝」と呼ばれています。
長春祠の後方にあるz字型の380段の石段を上ったところに観音洞があります。さらに太魯閣楼、鐘楼、禅光寺につづいています。ここまでの道は「天梯(天のはしご)」とよばれ、高いところから立霧渓の曲流が一望できます。