天祥は太魯閣の入り口から19kmのところにあります。上流から流れてきた大沙渓と塔次基里渓はここで合流して立霧渓になります。川の流れがもたらした長年の土砂の堆積と侵食と地殻上昇によってできた河岸段丘は太魯閣峡谷で最も広い敷地を擁し、バスターミナル、駐車場、郵便局、教会、宿泊施設などが設けられたレジャーエリアとして使用されています。 戦前ここは「タピト」と呼ばれていました。200年前ここに定住した原住民はこのあたりに大量の「Tupidoタピト」クロツグヤシが生えていたことから地名を「タピト」とつけました。日本統治時代行政機関、学校、療養所、交易所などが設けられ、太魯閣の西と東を結ぶ合歓越嶺道沿線の重要な場所でした。現在、太魯閣国立公園を訪れるほとんどの人がここでUターンしますが、ここを拠点に緑水、白楊、蓮花池などの遊歩道に足をのばして、峡谷の自然をたっぷり楽しむのもお薦めです。駐車場の周囲には梅の樹がたくさん植えられています。12月には満開の梅が見られます。