2024年4月3日の地震およびその後の連続台風の影響で甚大な被害を受けたため、現在閉鎖中です。
天祥から西に900m行くと左にトンネルがあります。白楊遊歩道はここから始まります。ここは台湾電力会社が1984年に立霧渓の上流に計画した水力発電用の白楊ダム建設に必要な機材の運搬用に造った道です。ダム建設はその後、太魯閣峡谷の景観と自然を保護するために白紙に戻され、白楊の滝に続く道は遊歩道として使用されることになりました。
「トンネルが多い」のと「水量が豊富」なのがこの遊歩道の特徴です。入り口の380mのトンネルを含め、全長2.1kmのコースは大小七つのトンネルを通ります。渓流に沿って開かれた道は岸壁がコケやシダに覆われ、ところどころで岩の隙間から流れる地下水が大理石の炭酸カルシウムを溶かしてできた模様や鉄や石英、水晶などの鉱石がみられます。上流にいくに従って水の音が大きくなり、やがて滝にでると巨大な大理石の岩の滝壺に滝と塔次基里渓の水が合流し轟々と音を立てて流れる様子は、見るものを圧倒します。昔原住民はここを「Dawrau=断崖」とよんでいました。
ここはまた、ダンチク、ハウチワノキ、ムクロジ等の岩生植物や日当たりの良い山の斜面ではウラジロエノキ、カジノキ、アカメガシラ、エンフボク、トキワススキなど日向を好む植物が良く育っています。昆虫の観察やバードウォッチングにも最適です。夏は足元に咲く、タイワンホトトギスを見てやってください。