遊歩道概要
石門山は標高3237m、合歓群峰の中でも一番手軽に登頂できる台湾百岳です。桟道と石段が整備されていて登山口から約30分で登頂できます。遊歩道はほぼ道路と平行、登頂後は折り返し下山することになります。
地形概要
石門山の東斜面は勾配がきつく、下にはタッキリ渓の流域が続きます。西側は比較的なだらかで、大甲渓の源流の一つ、合歓渓が流れています。石門山はタッキリ渓と大甲渓、東西に流れる二本の主要河川の分水嶺に当たります。
自然環境
遊歩道附近はニイタカヤダケで覆われていますが、その間にニイタカシャクナゲ、ニイタカビャクシン、タイワンビャクシンなどの潅木やニイタカトドマツなどが見えます。その他にも茂みやガレ場、岩場には地面に貼り付く様に沢山の草花が生育しています。よく目にする高山植物としてニイタカヤダケの茂みにはニイタカシシウド、タイワンシュロソウ、ミヤマアキノキリンソウが、ガレ場や岩場にはニイタカリンドウ、アリサンリンドウ、ニイタカシャジン、ニイタカマンネングサ、ニイタカシラタマ、コダマギク、ニイタカヤマハハコ、ニイタケウスユキ、ニイタカフウロ、ニイタカコゴメグサ等が挙げられます。これら草花が色とりどりの花を咲かせる夏には、高山植物を間近に観察することができます。
みどころ1ニイタカビャクシン
ニイタカビャクシンは高山植物の代表格です。森林限界から標高3900mを越す山頂にかけて見られ、台湾で最も標高の高いところに自生する樹木です。成長が非常に遅く、樹齢300年までは一年に平均0.00438cm、300年を越えると更に緩やかになるという研究データがあります。山のニイタカビャクシンはどれも数百年、千年近くも生きぬいてきたのです。
みどころ2黃鼠狼 (Mustela sibirica taivana Thomas, 1913)と臺灣高山小黃鼠狼(Mustela nivalis formosana (Lin & Harada, 1997)
イタチ類は合歓山エリアに比較的沢山いる哺乳動物で、標高1500m-3500mの森林や高山の草原に生息します。体長25cm-33cmと小さいながらも気性が荒くてすばしこく、鋭い嗅覚を持ちます。夜間非難小屋に餌を漁りに来ることがあります。
みどころ3克難關
克難關では立っていられないほどの強い風を体に受けます。地形の険しいここは、ちょうど川の分水嶺の鞍部にあたり道路は二本の川の頭部浸蝕により削られた狭い稜線の上を通っている形になります。